今の日本はインターネット回線の普及率がとても高くなりました。
1つの家庭に必ず1回線のインターネット回線がある、と言われるほどに普及しています。
インターネットを使ったサービスも多くなり、とても便利に使えるのですが少し疑問も。
インターネット通信回線の通信速度はどれくらいが普通なのでしょうか?
通信速度は速いほうが使いやすい、ということなのでしょうか。
通信回線の一般的な速度について、ちょっと確認してみましょう。
インターネット接続回線サービスの種類によって普通の通信速度は違う
インターネットへの接続ができる回線サービスが始まって、かなりの時間が経ちました。
現状では光回線というサービスが一般的になりつつあります。
その他にもモバイルルーターやホームルーターなど色々なサービスが提供されていて
当然それぞれのサービスによって普通の通信速度、というのは変わってきます。
通信速度が出やすいサービスもあれば、通信速度がそれほど高くないというサービスも
含まれてきます。
それに、どんなことでインターネットを使うのかによっても必要になる通信速度が
ちょっと変わってくるのです。
一般的に「通信速度ってどれくらいが普通か」と聞かれてもちょっと答えにくい
というのが正直なところですが。
ではそれぞれのサービスの普通の通信速度、というのはどれくらいになるのか。
それについて確認をしていきましょう。
最も通信速度が出やすいのは光回線
現在サービス提供されている中で、一番通信速度が出やすいと言われているのが
光回線サービスです。
通信専用の光ファイバーケーブルを使ったインターネット回線接続サービスで
最近では提供している企業の数も増えてきました。
一番多く提供されていると考えられるのはやはりNTTの「フレッツ光」で
他の企業からも提供される「光コラボ」も回線としてフレッツ光が使われます。
ただ光回線サービスでも実は種類があり、通信速度はかなり変わってきます。
まずは簡単にそれぞれのサービスの平均通信速度を確認してみましょう。
・ NURO光
ブラックファイバーを使った光回線サービスで、現状では一番高速通信が出来る
インターネット回線サービスとして注目されています。
普通の契約でも最大下り2Gbpsの契約で、平均通信速度が400Mbpsを超えるという
結果が出ています。
NURO光では更に下り最速10Gbpsというサービスも提供されているので、通信速度に
関してはかなり期待ができるサービスと言われています。
・ auひかり
NURO光と同じくブラックファイバーを使ったサービスで、こちらもかなり高い数値が
期待されているサービスの1つです。
契約している家庭で実際に計測された平均値を見てみると、下り300Mbpsを超える
という結果がでています。
NURO光よりも若干遅いという印象ですが、これはかなりの高速通信です。
十分快適にインターネット接続サービスを使える、という印象です。
・ フレッツ光ネクスト
下り最大1Gbpsという通信サービスの場合、フレッツ光では「フレッツ光ネクスト」で
契約が行われているかと。
こちらのサービスで平均速度を調べてみると、下り200Mbpsという結果が出ました。
全国で広く使われている回線としてはかなり優秀な数値です。
ただこの場合、多くの方が「IPv6方式」の通信サービスを利用しているようで
フレッツ光の混雑を解消して通信速度の改善が見込めるサービスに加入しています。
IPv6方式の通信サービスを使えば、人によっては下り400Mbpsという平均速度が
出せるようになるという報告もあります。
でも従来のIPv4方式の通信では下り最速100Mbps出ればかなりの高速です。
人によっては下り10Mbpsという方もいるのでかなり差が激しくなります。
フレッツ光の場合はIPv6方式なら平均200Mbps出IPv4方式なら平均30Mbps
という感じでしょうか。
・ eo光
光回線サービスにはもう1つ、契約できる地域がかなり限られますが、地方電力系の
光回線を使ったサービスというのもあります。
例えば関西電力が設置した光ファイバーケーブルを使う光回線サービスが「eo光」
というインターネット回線接続サービスです。
契約できるのが関西エリアの大阪、兵庫、京都、滋賀、和歌山、三重という府県に
限られます。
でも平均通信速度を調べてみると下り200Mbpsを超える通信速度が確認されています。
IPv6方式の通信サービスの提供も行われていて、安定した高速通信が出来る印象です。
更に一部地域になりますが、下り最速5Gbpsや10Gbpsという高速通信サービスも
提供されています。
契約できる地域は限られますが、eo光のようなサービスは他にもありますので
調べてみるのもおすすめです。
サービス終了が決まっているADSL
現在ではまだサービス提供されている地域はあるのですが、今後サービスの完全終了が
決定しているのがADSLです。
電話回線を使ったインターネット回線接続サービスで、一時期にはその普及率が
とても高くてかなり多くの方がこのサービスを使ってインターネットをしていました。
でも現在ではNTTが提供するフレッツ光の全国普及率が90%を超える状況になり
多くの地域で契約ができる状況になりました。
電話回線を使ったADSLよりも専用回線を使う光回線の方が、安定した高速通信が出来る
ということでNTTもこちらにサービスを移行するようになっています。
そしてNTTが提供するフレッツADSLは2023年1月31日でサービスの終了を発表。
それを受けて他の提供業者もサービスの終了を発表しています。
現状では新規加入申し込みの受付をしておらず、現在のサービス利用者が他のサービスに
移行するのを待っているという状態で提供されているのがADSLです。
こちらの回線速度もどれくらいが普通なのか、確認しておきましょう。
・ フレッツADSL
一応フレッツ光が提供できていない地域ではフレッツADSLの提供を続ける、と
発表もされましたが現実するのは難しいようで。
最後まで提供を続けるフレッツADSLの通信速度はどれくらいが平均なのか。
調べてみると下り9Mbpsという数値でした。
ただADSLは基地局と契約者との距離が離れてしまうほど通信速度が落ちるという
特性を持っています。
人によっては下り30Mbps近く出る場合もありますし、また人によっては下り1Mbpsも
でていないということも。
あまり当てにならない平均値、という印象ではありますが。
フレッツADSLではこれくらいの平均通信速度となっているようです。
・ Yahoo! BB ADSL
ADSLは大手通信業者のソフトバンクが提供するサービスも有りました。
それがYahoo! BB ADSLです。
こちらも2021年まではサービス提供を続ける、という発表がありましたが
地域によってはそれ以前にサービス提供を終了しています。
2020年から随時提供エリアの縮小をする、という発表もあり現状すでにサービスが
終了しているところもあります。
そんなYahoo! BB ADSLの平均速度は下り8Mbpsくらい。
平均した数値としてはフレッツADSLとそれほど違いがない、という印象です。
当然ADSLとしての特徴は同じなので、やはり基地局との距離によって通信速度は
大きく変わるので注意しましょう。
モバイルルーターの通信速度の普通はどれくらいか
家庭用のインターネット接続回線サービスとしては、光回線やADSLのような
いわゆる固定回線と言われるサービスが一般的です。
でも最近では自宅に固定回線を引かずに、スマホなどのモバイル通信だけで
インターネット回線に接続しているという方も多くなっています。
そしてスマホのデータ通信容量を節約するためによく使われるのが「モバイルルーター」
という通信サービスです。
モバイルルーターは、簡単に言うと「持ち運びができるWi-Fiルーター」という感じで
スマホと同じように電波回線を使ってインターネット回線への接続をします。
電波回線なので使う場所を選ばないのですが、スマホと同じでアンテナがなければ
電波が届かずに通信をすることが出来ません。
それにサービス提供業者によっても電波回線の特徴があり、ちょっと通信速度が違う
という特徴もあります。
こちらのサービスの平均的な通信速度も調べてみることにしましょう。
WiMAX2+は周囲の状況によって大きく通信速度が変わる
モバイルルーターでは大きく分けると2種類のサービスが提供されています。
1つがWiMAX2+でもう1つがLTE回線です。
まずは「WiMAX2+」について確認してみましょう。
こちらは独自電波回線を使ったモバイルルーターサービスです。
スマホと違って高周波数帯の電波を使っているので高速通信が出来る、という反面
障害物に弱く反射をしやすいので電波が届きにくいという特徴も。
利用可能エリアもLTE回線に比べると若干狭くなるのですが、現在でもエリア拡張が
進められているのでそれほど気にはならないかと。
ただ地方都市のかなり田舎の方ではやはり電波が届かないところが多い、というのが
素直な印象です。
WiMAX2+の平均通信速度を調べてみると、一応下り32Mbpsという数値が確認できました。
ただしこれが度のサービスまでを含めた平均速度なのかがちょっとわかりません。
WiMAX2+の通信回線は全て同じなのですが、契約する端末によって最高速度が違います。
機種によっては下り最速440Mbpsで、別の機種では下り1Gbpsを超える場合も。
これは契約するサービス内容や端末の性能でも変わってくるので、そもそも単純比較が
とても難しいのです。
それにWiMAX2+の特徴として障害物に弱いという特性上、通信をする位置によって
通信速度が大きく変わる可能性が高いのです。
通信速度が遅い、と感じる時にはモバイルルーターの位置を変えてみるという方法や
移動してみると通信速度が上がる場合もあるのですが。
平均速度としては光回線には遠く及ばない、という印象でした。
LTE回線はスマホと同じ回線を使っているので混雑が激しい場合もある
もう1つのサービス、LTE回線を使ったモバイルルーターとしてはポケットWiFiが
有名なところですね。
ソフトバンクとY! mobileの4G/LTE回線を使ってインターネット回線への接続をする
通信サービスです。
スマホと同じ回線を使うので利用可能エリアが広く、どこでも安心して使えるという
メリットがあります。
デメリットとしてはスマホと同じ回線なので、場所や時間によってかなり混雑することが
簡単に予想できます。
使っている通信回線はソフトバンクのスマホとほぼ同じなので最高速度はそれほど高くは
ありません。
平均通信速度を調べてみると、やっぱり端末によって変わりますが下り25Mbpsという
数値を見つけることが出来ました。
WiMAX2+よりも少し遅い数値ですが、最高速度を考えるとそれほど悪くはない、という
印象です。
レンタル系のモバイルルーターサービスもある
先ほど紹介したWiMAX2+とポケットWiFiは基本的に端末を買い取って使います。
スマホと同じように端末買取型のサービスです。
でもモバイルルーターには他にも「本体をレンタルして使うサービス」というのがあって
こちらも最近ではかなり注目されています。
契約終了時に端末の返却が必要という手間がかかりますが、契約自体がとてもシンプルで
わかりやすいという特徴も。
端末を選べないなどのデメリットもありますが、モバイル回線の種類にこだわりがなく
安く使いたいというならこちらのサービスもおすすめです。
特徴的なサービスのいくつか、平均速度の確認をしてみましょう。
・ どんなときもWiFi
一時期は完全無制限のレンタルルーターサービスとして注目されてきました。
最近では完全無制限ではなくなったのですが、今でも人気はあるようです。
クラウドSIMというシステムを使って、大手3大キャリアの電波を全て使い
空いている電波で接続してくれるというのが特徴です。
ただモバイルルーター端末がとても大きく、スマホと同じくらいなので持ち運びが
ちょっと面倒というデメリットも。
平均通信速度は下り20Mbpsに少し届かないくらい。
完全無制限でこの通信速度なら確かに便利だったと感じます。
・ ネクストモバイル
データ通信容量を選んで契約できるモバイルルーターサービスです。
20GBと30GBが上限のプランが現在提供されています。
ちなみにこちらの端末は買い取りで、端末はモバイルルーターとホームルーターの
2種類しかありません。
使っているのはソフトバンク回線なので利用可能地域はそのままソフトバンクのスマホが
使える地域ということになります。
平均通信速度は下り30Mbpsに少し届かないくらい。
端末の下り最速150Mbpsという性能を考えればかなり速いという印象です。
・ 限界突破WiFi
モバイルルーター端末にスマホを使っているので、大画面液晶付きの端末で操作が
とても簡単という特徴のある限界突破WiFiです。
データ通信容量は5GBまでの通信なら高速通信、そこから10GBまでなら最大下り4Mbps
10GB以上を使うと下り最速128Kbpsになるというシステムです。
ただし午前0時を過ぎればデータ通信容量がリセットされて、また高速通信が出来る
というかなり特徴的なサービスを提供しています。
利用している人の状況で最高速度が変わるので、平均速度と言っても使い方によって
大きく変わってしまうのですが。
一応調べてみると下り22Mbpsという平均通信速度が報告されていました。
モバイル通信は使う状況によって大きく速度が変わるので注意が必要
モバイル通信の場合、スマホでも同じなのですが使っている通信回線と端末の性能
それに通信しているところの状況で大きく通信速度が変わってきます。
高速通信が出来る、と言われているWiMAX2+でも状況によってはかなり遅くなりますし
当然光回線と比べても遜色ないほどの通信速度が出る場合も。
また端末性能が下り最速150Mbpsというレンタル系のモバイルルーターでも
利用する状況によっては下り20Mbpsというかなり安定した通信が出来ることも。
モバイルルーターの場合はその時の使っている状況や位置、建物との位置関係など
かなり複雑に要素が絡んできます。
ちょっと場所を移動するだけでも大きく通信速度が変わる、何てことも多いので
あまり平均通信速度というのが当てにならない気がします。
通信速度は周囲の環境や使う端末の性能によっても変わる
現在提供されているインターネット回線接続サービスの、主な種類についての
平均通信速度を確認してみました。
当然それぞれのサービスによって特徴があり、利用する状況なども違うのでそれぞれの
通信速度がそのまま性能やおすすめに関わるとは言いません。
それに同じ光回線で、同じサービスを使っていても使っているパソコンの性能によって
通信速度は大きく変わることも。
パソコンのOSや使っているWi-Fiルーターの性能などでも通信速度は変わります。
つまりどれくらいが普通、というのはとてもわかりにくいのです。
ただ今回調べた通信速度の平均、というのはかなりわかりやすい目安にはなります。
使う地域などによっても大きく状況が変わるので、平均よりも通信速度が遅かったから
そのサービスが悪いというわけでもないのですが。
とりあえずはこの平均通信速度を目安に、通信速度を早く出来る方法があれば試してみる
ということをおすすめします。